飲むアルコールから消毒液の作り方と微生物管理の為の無菌操作について

スピリタスと水を加えて、消毒用エタノールを調製しているところ
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目次

序文

昨今の、新型コロナウイルスによりマスクや消毒用アルコールが売り場から消えました。そうなると皆さんインターネットで、消毒用アルコールの代わりになるお酒のスピリタスを買われている方がいます。しかし、化学者では無い人が無水エタノール(99%)を単純に水道水で薄めれば出来るんでしょ?と言う人がいます。私も大学生の時はそうでした。ではどうやって作っていけばよいのでしょうか??これから説明していきます。ちなみに消毒用アルコールとして売られていても50%を切るような物まで売られていますが、ほとんど消毒として意味がないので注意してください。また燃料用アルコールも売られていますが、エタノールではないので間違えないようにしてください。さらに塩化ベンザルコニウムも売っていました。こちらは逆性石鹸と言って、例えば石鹸を皮膚にくっつけると、その菌が皮膚に付着して落ちないようにしてくれます。なので医薬品を無菌操作して扱ったり、お医者様が患者様を見る時に、塩化ベンザルコニウムを薄めた液に手を通してから、診てくれます。そういった環境でなければなかなか使わないと思います。

原理

消毒用アルコールのイメージ

まずは消毒用アルコールの原理について説明してきます。これに関してはいくつか考え方があると思いますが、その中で私の研究室の仲間と相談して結論に至ったのを下記に書きます。それはエタノールと水の分子の大きさが違います。エタノールの分子はC2H5OH、水の分子はH2Oですよね。ということはこの2つの物質はよく混ざるので、例えばメスシリンダーに水を最初に入れて、その後にエタノールを入れるか、エタノールを入れた後に水を入れれば良いと考えるかもしれません。でもこの方法では正しい濃度にする事が出来ません。例えのイメージとしては、バケツにゴルフボールとバスケットボールの二つのボールを入れたとしましょう。そうすると当然大きさの違うボールが混ざるので、バスケットボールは1個入れた周りにゴルフボールが埋めていく形になると考えられます。これでバケツがいっぱいになってしまいます。なので化学者が消毒用アルコールを作るときは、メスシリンダーを2本にビーカーを1個用意して作ります。無水エタノールのみのメスシリンダーと水道水のみのメスシリンダーを作りそれぞれ水とエタノールを別に入れます。その上でビーカーにメスシリンダーで各々量り取った水道水と無水エタノールを入れます。この方法が正解なのです。

商品紹介

ちなみに無水エタノール(99%)や50%以下の濃度の物は、消毒に適さないので、購入する際や扱う際にも注意してください。それから消毒用アルコールは、75%~80%以内にしてください。宜しくお願いします。

スピリタス(ウォッカ)96%のアルコールを消毒用アルコールに薄めるには、100mlのアルコールに対し水20mlを入れればおよそ80%になります。よって全量は120mlになります。

こちらのアナーキーは、82%となっているので調製は不要です。

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現在2021年4月現在では、消毒用アルコールも手に入るためこちらからも購入する事が出来ます。

素人がやりがちな注意点

例えば自宅に入る時に、玄関の扉の前で消毒用アルコールを手に付けてドアを開けて入ると思うんですよね。しかし、微生物のかじってる人は、一緒にスマートフォンやカギを消毒します。特にスマートフォンは、指紋も付きやすく餌になる脂質なんかもくっつくので、微生物にはとっても増殖しやすい環境が整っています。

細菌が気になるなら手の消毒だけでなく、スマートフォンやカギも消毒しましょう!!

無菌操作

無菌操作をする時は、安全キャビネットで作業をします。この時の無菌操作は、新型コロナウイルスの対策や病院の手術などの施術の際、ワクチンや食料品の研究や化粧品など、さまざまにこの技術が使われます。私の場合は、上のイラストのように安全キャビネットという装置を使い操作をします。中は、クリーンになっており、外から中にビーカーやピンセット、試験管などを入れる時は、アルミホイルで包んで、事前にオートクレーブ(121℃、20分)で滅菌し、その熱をかけたビーカーなどをアルコールや塩化ベンザルコニウムを使って滅菌したり、菌を飛ばないようにして安全キャビネットの中に入れます。そして作業する格好も2次更衣室でエプロンなどを作業着の上に着替えて作業します。手袋をし、エタノールや塩化ベンザルコニウムで手を殺菌しながら、中で作業をします。この時に、何か別なところに触ったり、大腸菌やブドウ球菌などを扱った後は、その都度消毒をします。また使った後の廃棄物もオートクレーブ(121℃、20分)で殺菌し、自治体に合った処分の仕方をします。このように一連の操作を無菌操作はします。そしてこれらをしている人達は、新型コロナウイルスに比較的に罹らないようにする方法を学んで身に着けています。

まとめ

スピリタスなどの高濃度のお酒から消毒用アルコールに薄めるには、それぞれ別の容器にスピリタスと水を測り、その既定量を混合するさらに別な入れ物に入れてください。そうすればちゃんと80%アルコールを調製する事が出来ます。

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